幸福度とは

「世界幸福度ランキング」2021年版

1位 フィンランド 4年連続

2位 デンマーク

3位 スイス 

4位 アイスランド

5位 オランダ

56位 日本


新型コロナウイルスが人々の幸福度に対し、思ったほど大きな影響を与えなかった理由として、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、全員に影響する共通の外的脅威だと大勢が見なし、それにより連帯感や仲間意識が高まったことが、理由の1つと考えられる」と指摘

新型コロナで連帯感、人々のつながりが向上した上位国

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、人口約550万人のフィンランドは新型コロナウイルス感染症による死者数は805人と、欧州諸国の大半の半分以下に抑え込んでいる

(日本の死者数は8869人=3月22日現在)


「World Happiness Report 2021」

フィンランドは「パンデミックの最中、人命と生活を守るのに役立つ、他者との相互の信頼関係に関する複数の指標で非常に高い順位を示した」と指摘

新型コロナウイルスの幸福度への悪影響より、コロナ禍かで得た「他者との連帯感や仲間意識、つながり」のほうが、幸福度に大きなプラスの影響を与えたと理解できます


2021年世界幸福度ランキングTOP10

1位 フィンランド

2位 デンマーク

3位 スイス

4位 アイスランド

5位 オランダ

6位 ノルウェー

7位 スウェーデン

8位 ルクセンブルク

9位 ニュージーランド

10位 オーストリア


「World Happiness Report 2021」による世界幸福度ランキングは、主に次の6つの項目のアンケート調査を中心に選出

1.人口あたりGDP

2.社会的支援(ソーシャルサポート、困ったときに頼ることができる人がいるか)

3.健康寿命

4.人生の選択の自由度

5.寛容かんようさ(過去1カ月の間にチャリティーなど寄付をしたかなど)

6.腐敗の認識(不満、悲しみ、怒りの少なさ、社会、政府の腐敗が蔓延まんえんしていないか)


上位10カ国のうち9カ国が欧州であることから、調査項目の特性、文化的背景や国家の性格など欧州の国が上位に入りやすい傾向があるとの指摘もあります

日本人はアンケート調査で自己評価を低めに申告しがちで、この世界幸福度ランキングがどこまで正確なのか議論の余地もあります

私たちの幸福度には、人生で何をするかを選択できる「自由度」と、相手を受け入れて人とのつながりを作る「寛容さ」が影響する──これは、心理学や幸福学などのさまざまな研究から間違いないところです

「World Happiness Report 2021」の調査で、日本は調査6項目のうち、その「自由度」「寛容さ」上位10カ国と比べ低いことがわかりました。

日本が世界と幸福度格差を埋めるためのポイントは、「自由度」と「寛容さ」にあると科学的にもいえるでしょう。

「選択できる実感」と「人とのつながり」が人の幸福度を高める

日本では度々「女性を軽視する発言」や「女性の社会活躍」が課題として取り上げられています。また、貧富の格差から学業や就業において選択の幅が限られるなどの現象も起きています。「人生で選択できる自由度」は、世界と比較するとまだまだ低いことがうかがえます。

科学的にも、「人は『自分で選ぶことができている』と実感すると幸福度が高まる」ことがわかっていますから、この部分が世界との幸福度格差を埋めるうえで日本の課題であることは間違いないところでしょう。

75年の長期にわたり「人の幸福度」について研究した「ハーバードメン研究」

人の幸福度に最も影響を与えるのは「温かな人間関係である」と結論づけています

この研究では、被験者268人を75年間追跡調査して、幸福度が高かった上位10%と、そうではない下位10%を比較しました。その結果、明らかになった両者の最大の違いが「温かい人間関係」を人生で築くことができたかどうかだったのです。

「温かい人間関係を築くことができた」トップ10%の人は、下位10%の人と比較して専門分野で成功した人が3倍多く、年収も高いという結果も出ています

温かな人間関係を築くうえで必要となるのが、自分と意見が違う人たち、立場が異なる人たちの意見を聞き、どれだけ理解を示すことができるかという「寛容さ」です

今回の調査においてこの数値が低かった日本は、科学的な知見からも、世界との幸福度格差を解消していくうえでも、そして、日本人の幸福度そのものを高めるうえでも、「他人への寛容さ」が社会の課題であるといえるでしょう


コロナ禍で広がる日本国内での「幸福度格差」

コロナ禍において「幸福度は上がりましたか?」という質問に42.5%の人が「上がった」と回答しているのに対し、「変わらない(39.1%)」「下がった(18.4%)」を合わせると57.5%。まさに幸福度の分断が始まっていました

「幸福度が高まった」とする人が挙げたその要因

テレワークになって家族との時間が増えた

人とのつながりを実感した

幸福度が下がった人たち

孤独感を感じるなど、人とのつながりを実感できなくなった

やはりここでも、日本人の幸福度を高めるキーワードに「人とのつながり」が出てきます。


温かい人間関係=良好な人間関係とは

温かい人間関係を築くには、「人を愛する力」が最も大きな影響を与えます

これは、精神論ではなく科学的な話です

「人を愛する力」がある人は、相手に興味を持ち、相手の話を聞くようになる

つまりは、相手を受け入れやすくなるのです

そして、「人を愛する力」の磨き方も科学的に明らかになっています

人を愛する力は「幸せホルモン」といわれる「オキシトシン」の影響を受けます

「オキシトシン」が分泌される行動を取ると自然に人を愛する力が身につき、最終的に寛容さも持てるようになって、良好な人間関係が築かれるのです


オキシトシンが分泌される3つのアクションプラン

①スキンシップ

人と直接触れ合うことでオキシトシンが分泌されることがわかっています

コロナ禍においてスキンシップには注意が必要ですが、家族などとハグをしたり、マッサージをしたりすることはオキシトシンの分泌に効果的です

ペットとのスキンシップでもオキシトシンが分泌されるので、ペットを飼うことも幸福度が高まる

②心が温まる映画を観る

人間の脳には「ミラーニューロン」という神経細胞があります

視覚から得た情報を体験するので、心温まる映画を観ることでオキシトシンが分泌されることがわかっています

③1日5善をする(1日1善は効果がない)

人に親切な行為をするとオキシトシンが分泌されることがわかっています

1日1回程度の親切では脳に記憶が残らず、幸福度に影響がないことがわかっています(米カリフォルニア大学の研究)

1日1善よりも1週間に1回の1日5善が科学的に有効です


『99.9%は幸せの素人』



年収が低いのに、なぜ沖縄県民は幸せなのか

収入の多寡と幸福度にはいかにも相関関係がありそう

平均年収320万円で国内最下位の沖縄県の幸福度は日本一高い

物事を楽観的に考えられる人は幸福を感じやすい


「日本で幸福度の高い都道府県」

沖縄県、鹿児島県、熊本県

九州・沖縄地方の幸福度が高いことが判明

沖縄県の平均年収は320万円と全国で最下位

失業率5パーセント近く、やはり全国ワースト


都道府県別平均年収

「日本一幸せ」な沖縄県

必ずしも年収と幸せは比例しない

年収が低く、失業率が高いにもかかわらず、なぜ沖縄県は「日本一幸せ」なのか?

要因の一つとして挙げられるのは、「なんくるないさー」精神です。

「なんくるないさー」は沖縄の方言で、「なんとかなるさ」という意味

楽観的な人、ものごとをポジティブにとらえることができる人ほど、幸福を感じやすいことが知られています


東京を意識しすぎると幸福度が下がる

沖縄の「なんくるないさー」精神は、南国の島に特有の気質です

ハワイ、フィジー、パラオなどの南国の島にも、同じような楽観的な風土があります

理由の一つは、南国の島では命の危険が少ないからです

バナナやヤシといった食物がそこらじゅうに生えていますし、魚も豊富に捕れますから、飢えるリスクが小さいのです

一年中暖かいので、家がなくても凍死することはありません

一生懸命に働かなくても、衣食住に困ることはありません

年収が低くても、失業率が高くても、さほど困らない


「日本で幸福度の低い都道府県」

群馬県、福島県、新潟県

北関東から東北南部にかけての幸福度が低いことがわかりました

東京に近いがゆえに、都会と比較してしまうことかもしれません

他人と比較しないことは、幸せになるために非常に大切です

群馬には群馬のよさ、福島には福島のよさ、新潟には新潟のよさがある

そのよさに目を向ければ、幸福度は上昇するのではないかと思います



国力や社会の質を総合的に評価する場合

従来は生産や所得など経済面が重視

日本では景気を測る指標として、かつてはGNP(国民総生産)が用いられていた

現在は1年分の生産物やサービスの金額を合計したGDP(国内総生産)、GDPに海外からの第1次所得の純受取を加えたGNI(国民総所得)などが主な目安

社会が成熟して価値観が多様化するにつれて、経済的な豊かさだけが幸福なのではなく、心の豊かさも欠かせないという考え方が主流になりつつある

市民一人ひとりの幸福を所得などの経済的要素に限ることなく、家族や社会との関わり合いなども含めて評価する見方のことを幸福度と呼び、「見える化」する指標を幸福度指標

ブータン王国

国民1人あたりの所得は低いにもかかわらず、2005年の国勢調査では約97%の人が幸福であると回答

1970年代に当時の国王が国民総幸福量(GNH)の考え方を提唱、GNPより重要であるとして国家運営の主軸に据えたことが影響

ブータンに始まったGNHの考え方は、今では国連などの国際機関が進める幸福に関する指標づくりの主流

日本でも、主観的な生活の評価や幸福感を中心とする「主観的幸福感」の観点から、さまざまな現象が解明されつつある

内閣府による調査研究によると、所得が上昇したからといって人々が幸福と感じるわけではなく、失業は所得の減少以上に個人に大きな悪影響をもたらす

労働者が雇用主による経営を信頼していることが、生活全般の幸福の度合いに影響する。さらに、加齢とともに幸福を感じる人が少なくなる傾向がみられるという

国内外のこうした動向を受けて、政府は2010年6月に閣議決定した「新成長戦略」の中で、幸福度について、所得などの経済的要素だけではなく、家族や社会との関わり合いなどの要素も含めたものと定義した

2011年3月に発生した東日本大震災が、日本国民の幸福に対する価値観や人生観を大きく変えたという指摘もある


対象は149の国と地域

日本は56位でアジアでは台湾(24位)

シンガポール(32位)

タイ(54位)につぐ4番目

日本は2020年版(2017-19年)では62位

最下位はアフガニスタン


気前の良さの点数が極端に低い

これは日常的に寄付をする習慣のない、あるいは寄付に積極的でないことの表れといえる

言い換えれば他人への興味のなさの表れともいえるかもしれない

コロナ禍で人との繋がりが減り、幸福度も減少

感染拡大初期の状況がどうであれ、COVID-19を制御するもっとも効果的な戦略はコミュニティの感染をゼロにして、それを維持すること

この戦略を採用している国々では死亡率がゼロに近く、致命的な第2波を回避することができ、収入の損失が少なかった

こうしたCOVID-19戦略成功の要因は、1つが公的機関への信頼、所得の平等、SARS等の感染症からの教訓があること、政府のリーダーが女性だったこと等が挙げられるとのことだ

パンデミックの結果、多くの国がロックダウンを行ったが、それによりメンタルヘルスに影響が出た人が急増し、人との繋がりが減少したことを実感した人の幸福感が減少

1位のフィンランドは「パンデミックでも、人命と生活を守るために役立つ、他者との相互信頼関係に関する複数の指標で、非常に高い順位を示した」とされている


日本人が「幸せ」を外国人より感じない根本理由

年々下がる日本の幸福度

2019年の世界156カ国を対象にした調査結果

日本は前年より4つ順位を下げ58位

ここ数年の日本の順位の推移を見てみると、5年間で46位から58位へ、そして今年は62位と徐々に順位を切り下げています

最新の2020年版の幸福度ランキング上位を見てみると、1位フィンランド、2位デンマーク、3位スイス、4位アイスランド、5位ノルウェーと北欧諸国が多く並んでいます。

幸福度ランキングの上位に並ぶ北欧では、社会保障がしっかりしている


「世界幸福度ランキング2019年版」日本の要因別順位

健康寿命 2位(74.8歳)

GDP 24位

自由度 64位

寛容さ 92位

腐敗のなさ 39位

自由度の64位は日本の幸福度ランキングを下げている要因の1つになっている

イギリス

特別な資格を持った専門職と、単純労働者の満足度の違いでまず、考えられるのは収入の違いであって、これは確実に生活満足度を上げる

高い社会階級に身を置くことのよさとは、所得とは無関係の何か別の要素

清掃員は毎日他人が決めた場所に行き、他人が決めた時間に出勤、他人が決めた時間に退勤

自分では決められないのです

30年前の清掃員と自由度は変わりません

オーナー自身は清掃員の出勤時間・退勤時間等を決め、オーナー自身は出社するしないを自分で決めることができます

生活を自分で管理できる機会が与えられて初めて、人は幸せを感じることができる

所得が低くても、自分で自分の生活を管理できる道があれば、やはり幸せだと思える

自分の行動を自分で決めるという自由度についても満足度を上げる要因になっている


日本人はボランティアをする人が少ない

2019年、内閣府は「『満足度・生活の質に関する調査』に関する第1次報告書」を発表しました。調査結果として以下のようなポイントを挙げています。

①総合主観満足度の平均点は 5.89点

②女性の方が満足度は高い

③年齢別では「谷型」(45~59歳が最も低く、60歳以降で最も高くなる)

④世帯年収・資産別では「山型」

(年収2000万~3000万円、資産は1億~3億円で頭打ち。それ以上は満足度が低下)

⑤健康状態がよいほど満足度が高く、悪いと満足度は下がる

⑥頼れる人・ボランティア活動が増加するほど満足度が高い

⑦趣味や生きがいがあると満足度が高い


この調査の結果

ボランティア活動を行っていない人が最低の満足度「5.47」、一番満足度が高かったのは、週に3、4回とほぼ毎日ボランティア活動を行っている人たちのグループで「6.65」

つまり、社会貢献することによって満足度が上がるということを示しています


世界幸福度ランキングで日本の順位が低い別の理由

寛容さ(92位)はボランティアや慈善活動の多さでも評価されます

日本人のボランティアの少なさが幸福度を下げているということがわかります


幸福度を下げる日本の休暇

労働環境が大きく影響している

日本は海外に比べて祝日の多い国

2020年 日本の祝日は18日

2019年 イギリス8日・ドイツ9日・フランス11日・アメリカ10日


日本は祝日が多いのに、なぜ休みが少ないと言われているのか

日本

大型の連休は年末年始とGW、両方とも1週間程

海外

EU加盟国ではすべての企業・社員に対して最低でも4週間の休暇を取ることが法律で義務づけられている

有給休暇が30日程あるので、これを組み合わせて2~3週間のバカンスを楽しむ

日本人の有給休暇取得率は50%

3年連続の最下位

日本は海外に比べ、有給休暇を取得していない

その理由として「上司に言いづらい」「有給を取ることに罪悪感を抱いてしまう」という人が多いという結果が出ています

十分に休みを取れていないことも満足度が低くなる要因と考えられます


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