肩関節周囲炎 (セラピスト向け)

骨以外の要素で腕を支えなければならないのは、筋肉と靭帯


腱板と靭帯の位置関係

右肩関節 矢状面 

左回り             右回り

棘上筋             上腕二頭筋長頭腱        

棘下筋             上関節上腕靭帯  

小円筋             肩甲下筋

上腕三頭筋長頭         中関節上腕靭帯

後下関節上腕靭帯        前下関節上腕靭帯 


腱板疎部→上腕二頭筋長頭腱と上関節上腕靭帯の上に存在

腋窩陥凹→後下関節上腕靭帯と前下関節上腕靭帯の間に存在


右関節窩における上腕骨頭の軸運動

伸展→右回り

屈曲→左回り

内転→上

外転→下

内旋→左

外旋→右


問題の原因を見つける前に除外要素を取り除く

関節可動域制限因子

大結節の骨折転位

大結節の変形治癒

大結節の骨棘形成

肩峰下の骨棘形成

肩峰下滑液包の肥厚

石灰沈着

ピントラブル

軟部組織の硬さ

腱板の膨隆

腱板の求心力低下


腱板断裂

後期高齢者の3人に1人は断裂している

65歳以上の4人に1人は断裂している


痛みのある腱板断裂と痛みのない腱板断裂

インピンジメントの有無が大事

無症候性の腱板断裂の頻度は年齢を問わず、全体の約65%は無症候性

判別するには?

①利き腕の羅患か否か

②インピンジメント徴候

③外旋筋力低下の有無


腱板筋群における小円筋の役割

①腱板各筋における筋出力は肩甲下筋53%、棘下筋22%、棘上筋14%、小円筋10%

②腱板筋群(小円筋と棘下筋)は、肩外旋筋力の45%に寄与

③小円筋はGoutallier stageⅢ以上の腱板断裂の症状を軽減するのに重要


まとめ

①肩は大きな可動性を可能にしている

②肩は骨以外の要素、筋と靭帯が重要

③肩関節は転がりと滑りが複合的に起こる球関節

④街道域制限を器質的問題と機能的問題に分けて考える

⑤挙上制限には下垂外旋と2nd内旋可動域が関与

⑥結滞動作は肩甲上腕・肩甲胸郭関節を分解して考える

⑦腱板断裂には、インピンジメントの有無が重要

⑧糖尿病を合併している場合には、神経や血管の要素も加味して考える

⑨脳卒中片麻痺には上腕二頭筋が関与することが多い


何が原因で痛みや機能低下が起きているのか?

何をしたらよくなったのか?

何が効果的なのか?

これらを考えながら日々学んでいく必要がある

自律神経専門整体 GREEN

他人軸から自分軸へ 「調身、調息、調心」

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