自律神経のコントロールについて
私たちの体は自律神経がコントロールしている
活動の交感神経と鎮静の副交感神経
神経系の末梢神経に属する自律神経は、60兆もの細胞の働きを調整するために全身にはりめぐらされており、自分の意思の力ではコントロールできない神経です
体温調節から排泄まで、それぞれの機能を一時も休まずコントロールしてくれているのが自律神経です
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の二つがうまく働くことでバランスをとっています
交感神経は「運動性」「活動」の神経で「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」「ドーパミン」などの神経伝達物質によって興奮・活性化します
一方の副交感神経は、「鎮静」「リラックス」の神経で、「アセチルコリン」などの神経伝達物質によって興奮・活性化します
自律神経のバランスが良いときには健康が保たれている
自律神経の「交感神経」と「副交感神経」は、両者が自分の役割をきちんと果たして上手にバランスをとることで健康が保たれています
たとえば、興奮したり怒ったりして交感神経が優位になったとき、血管が収縮して、血圧が上がり、脈が速くなります
そしてその状態から、リラックスして副交感神経か優位になったとき、血圧が下がり、脈も正常に戻るのです
心配で食欲がなくなるのは交感神経が優位になるためであり、落ち着いて食欲が出てくるのは副交感神経が優位になるためです
このように状況が変わるに従って、交感神経、副交感神経がバランスよく働いてくれるとき、私たちの健康は良好でいられるのです
このバランスを保っている自律神経が乱れる一番大きな原因は「心身のストレス」です
「怒り、恐れ、悲しみ」いわゆる強いストレスが、ノルアドレナリンの分泌を促し、交感神経をどんどん活発にして、過緊張を引き起こすのです
この緊張が続くと肉体的には、血圧の上昇、動機、食欲低下が現れ、体調不良から病気を発症することにつながってしまいます
交感神経が過緊張したあとは、病気にらならないように、何とか元に戻そうとする反応がおきます
それがストレスから自分を守るための免疫反応です
そしてこのときに優位になるのが副交感神経です
副交感神経が優位になったとき、免疫力が正しく働き、病気の予防や治療につながるのです
ただ、この副交感神経も優位になりすぎると、過剰反応でアレルギー疾患などの病気になることがあります
整形外科院長
伊藤 豊 先生
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